私たちはついつい、着回しのきくベーシックな色や形のものを編みがちです。もちろんそれはそれで素晴らしいのですが、時々「なにか一味足りないな」「少しだけ変化が欲しいな」と感じることはありませんか?
今日は、そんな「いつものベーシック」を、素材の力だけで一気にワンランクアップさせる方法をご紹介します。
たった一段で、編み地の景色が変わる理由

「デザインを大きく変えるのは大変だけれど、たった一段、編み方や糸を変えるだけなら……」
そんなふうに考えると、少しワクワクしませんか。
上の写真をご覧ください。黒いシンプルな編み地の中に、別の表情を持った糸が混ざっています。たったこれだけのことですが、作品全体にモダンな奥行きと、洗練されたリズムが生まれるのがお分かりいただけると思います。
この「心地よい違和感」を生んでくれるのが、ドイツから届いた特別な糸、Atelier Zitron(アトリエ・ツィトロン)の「Blickfang(ブリックファング)」です。
ドイツ語で“視線の的”を意味する特別な素材

Blickfang(ブリックファング)。
ドイツ語で「視線の的」を意味するこの糸は、その名の通り、一度見れば誰もが目を奪われる圧倒的な存在感を放っています。
最高級の肌触り: メリノウールの中でも特に繊細な「メリノエクストラファイン」を100%使用。
唯一無二の立体感: 熟練の職人が手染めした色彩と、ランダムに現れるポコポコとした凹凸が、既製品にはない豊かな表情を作ります。
この糸をどう活かすかは、使い手の自由です。
「主役」にするか「スパイス」にするか
一カセ贅沢に使い切り、その圧倒的な個性を堪能する作品作りは、素材を知り尽くした方の特権かもしれません。一編みごとに現れる色彩の変化は、手を動かす時間そのものを至福のひとときに変えてくれます。
一方で、今私たちが特におすすめしたいのが、「異素材としてのアクセント使い」です。
1. ウェアや小物のアクセントに
シンプルなセーターの袖口や、帽子の縁。そこに数段だけこの糸を忍ばせてみてください。
ベーシックな単色糸と、表情豊かなブリックファング。あえて性質の異なる素材を合わせることで、作品にプロのような「しつらえ」の良さが加わります。
2. 機織りをされる方からも選ばれています
実はこの糸、編み物だけでなく機織り(手織り)をされる方からも絶大な支持をいただいています。
平織りの中にポコポコとした節がランダムに現れることで、織り地に独特の立体感と、自然なリズムが生まれるのです。

毎日の作品に、少しの「冒険」を
「全部を個性的にするのは勇気がいるけれど、少しだけ趣向を変えてみたい」
そんな大人の遊び心を、この糸は優しく叶えてくれます。
現在、店頭とオンラインショップには、お手持ちの糸と合わせやすい2つのカラーをご用意しています。
・シックなモノトーン調: どんな色もピリリと引き締め、都会的な印象に。
・さわやかな白×ラベンダー: 春の光に映える、透明感のあるアクセントに。
主役として堪能するも良し、作品を一段上の仕上がりへ導くスパイスにするも良し。
この「視線を奪う糸」を、あなたならどんな風に動かしてみますか?
ぜひ、商品ページでその質感の細部までチェックしてみてくださいね。
執筆者:北林 裕美子(micono神戸元町本店)