「もう少し大きければ」——その声が、一枚のショールを生んだ。ソフィーショールが今、静かに選ばれている理由

「もう少し大きければ」——その声が、一枚のショールを生んだ。ソフィーショールが今、静かに選ばれている理由

手仕事を愛する人たちの間で、ある一枚のショールがじわじわと話題になっています

デンマーク発のニットブランド、PetiteKnit(プチニット)の「ソフィーショール」。華やかな装飾も、複雑な技法もありません。あるのはガーター編みの整然とした表情と、縁を丁寧に包むicordの仕上げだけ。それだけなのに、なぜか手が止まらなくなる——そんな声が、編み物好きのあいだで静かに広がっています。

■「ソフィースカーフの、大判版がほしい」という声から

ソフィーショールには、前身があります。同シリーズの「ソフィースカーフ」です。

PetiteKnitが発表したこのスカーフは、シンプルな構造と上質な仕上がりで世界中に愛用者を生みました。でも愛用者が増えるにつれ、ある声が届くようになったといいます。

「もう少し大きかったら、もっと使えるのに」

その声に応えるように誕生したのが、ソフィーショールです。構造はスカーフとまったく同じ。ガーター編みのシンプルな地と、周囲を縁取るicord。ただ、サイズが変わりました。それだけで、一枚の布としての可能性が、ぐんと広がったのです。

■大きさが変わると、まとい方が変わる

スカーフは「巻くもの」。でもショールになると、選択肢が増えます。

首に巻いてもいいし、肩にふわりとかけてもいい。コートの上から羽織るように広げても、自然に収まります。ソフィーショールは、その絶妙なサイズ感——大きすぎず、でも物足りなさを感じない分量——によって、着る人のスタイルに静かに寄り添ってくれます。

ガーター編みという構造も、この自由度を支えてくれています。表裏のない均一な編み地は、どちらの面を外にしても美しく、くるっとひと巻きしたとき、端がふわりと落ちるときも、いつも同じ穏やかな表情を見せてくれます。

複雑な技法がないから、編む時間そのものが心地よく感じられます。そして完成したものは、毎日の装いにそっと溶け込んでくれるのです。

■キットだから、毛糸の失敗がない

ソフィーショールはキットとして販売されています。メーカー公式の毛糸が、必要な分量だけセットされた状態で届くので、届いたらすぐに編み始められます。

編み物でつまずきやすいのが、毛糸の量の見積もり。途中で足りなくなったり、逆に大量に余らせてしまったり——そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。キットなら、その心配がありません。

ソフィースカーフを編んだことがある方には「あの編み心地で、もう一回り大きく」という感覚でお楽しみいただけます。今回が初めてという方にも、ガーター編みというシンプルな構造はとても入りやすいデザインです。

■春の入り口に、間に合う一枚

桜の開花便りが届き始めるこの季節。重いコートを脱いだあと、首元や肩にさっとかけられる一枚、手元にありますか?

ソフィーショールは、春先まで重宝するデザインです。薄手のジャケットに合わせても、シャツ一枚の上に羽織っても、自然になじんでくれます。お花見のお供にも、春のおでかけにも、さりげなく連れ出せそうです。

シンプルなものほど、長く手元に残ってくれるもの。

そういうものを、自分の手で編んで持つ喜びが、ソフィーショールにはあります。


執筆者:北林 裕美子
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